二十四節気

小満とは(ココだけの深い意味) │ 二十四節気を成長に活かす方法【2019年版】

一年間を24に等分して、それぞれに季節の名前をつけたものを「二十四節気」といいます。二十四節気の8番目の季節が「小満」です。

ネット上に、二十四節気について記したサイトはあふれていますが、その深い意味を分析したサイトは見当たりませんでした。

そこで、このサイトの二十四節気の記事では、西洋占星学・十二支・陰陽五行・八卦などの視点から分析し、二十四節気を成長に活かすための方法についての考察を記しています。

小満を成長に活かすポイントは次の3つです。

1 好奇心のままに様々な情報を集める

2 色々な対象に対する自分なりの考えを表現する

3 未体験・未知のことにチャレンジする

なぜ、この3つが大事なの?
これには深い意味があるんです
二十四節気を成長に活かす方法【目次】【ココだけの深い意味 │ 二十四節気を成長に活かす方法】 この記事は、当サイトの二十四節気に関する記事のまとめページです。 この...

ざっくり知りたい方のための一般的な「小満」の意味・行事・食物など

まずは小満の一般的な意味を見ていきましょう!

2019年の小満はいつ?

2019年の小満は、5月21日(火)から6月5日(水)です。

小満の一般的な意味とは?

万物盈満すれば草木枝葉繁る(こよみ便覧)

小満は生命力が天地に満ちてくる時期です。暑さが増してきて、自然界の万物が成長するときです。梅雨入りはまだ先にあって、草木の緑が増し、心地よい季節です。

秋にまいた麦が黄金色に輝き、旬を迎えます。沖縄や九州南部では梅雨に入るところもでてきます。

旬の花としてはサツキツツジが満開になる頃です。

 

立夏の初候・次候・末候は?

ひとつの節気を約5日ずつ3つにわけたものを初候・次候・末候と呼びます。二十四節気×3で、これをまとめて七十二候と呼びます。

● 第22候【小満の初侯】… かいこ おきて くわを はむ(蚕起食桑)

● 第23候【小満の次候】… べにばな さかう(紅花栄)

● 第24候【小満の末候】… むぎのとき いたる(麦秋至)

 

【初候】かいこおきてくわをはむ(蚕起食桑)

絹糸となる繭をあむ蚕が、桑の葉をたくさん食べて成長する頃です。柔らかく緑に育った桑の葉を食べて、小さな体で美しい絹糸を作り出します。

 

【次候】べにばなさかう(紅花栄)

紅花とは赤い花を意味します。この時期に咲く赤い花はサツキツツジが有名です。身を寄せ合うように一面をピンクに染める美しい花です。

 

【末候】むぎのときいたる(麦秋至)

秋にまいた麦が成熟するときです。麦秋至の「秋」とは自然が実りをつける時のこと、この時期が麦にとっての「秋」ということです。

 

映像で感じる小満

 

二十四節気を成長に活かすために、ちょっと深く「小満」を考察してみます

次に、二十四節気を成長に活かすために、「小満」の意味を深く考察してみます。

ここからが本題です。

1. 西洋占星学から深める「小満(双子座の前半)」の意味とは?

まずは双子座の前半の意味についてです

小満は、十二星座の「双子座の前半」に対応しています。

双子座は好奇心の星座と呼ばれるように、様々なものに興味をもって関わろうとします。

多彩なものと関わり、つながり、経験することによって、自分自身の能力を活かし、伸ばしていこうとします。楽しみながら色とりどりの世界とふれあい、情報を交換し、学び、神経を発達させ、知性を磨き、自分の才能を発達させようとします。

そのため双子座はコミュニケーションと学習の星座とも呼ばれます。

牡牛座では、五感の感覚を通して世界と自分を確かめ、自分にとって価値があるものを集め、自分自身に潜在している能力や才能を価値あるものまで磨きあげました。

双子座では、より抽象的な能力を磨きあげます。その能力とは、論理的思考力とコミュニケーション能力です。

双子座の前半のテーマは、好奇心によって知性を刺激し、論理的に思考する力、思考をまとめる力、情報を処理する力、コミュニケーションの力を引き出し、比較的狭い範囲のなかで培っていきます。

では、小満と照らし合わせて考察してみます

小満とは草木が枝を伸ばし、葉を茂らせ、緑を増していく時期です。

これは草木が自らの領域を拡大し、ネットワークを広げ、より複雑な関係へと進んでいく季節です。

小満は知性を発達させ脳の情報処理能力を拡大していく時期です。草や木や花が自らの領域を拡大していく様は、脳神経が伸びて、より複雑なネットワークを築き上げていくことに対応しています。まさに双子座の前半です。

夏とは太陽が燦々と輝く季節であり、太陽は私たち自身の意思のシンボルでもあります。双子座の前半は、自分自身の好奇心や興味関心をスタートラインとして、知性を研磨し、論理的な思考力やコミュニケーション能力を身につけていこうとします。

遊びや楽しみを大切にしつつ、自分の考えを主張として表明したり、とにかく頭の回転を速くすることに取り組んだり、気軽におしゃべりを楽しんだりしながら、脳神経を発達させていきます。

(1)好奇心で知性を刺激して活性化させ

(2)知的能力とコミュニケーション能力を高め

(3)その能力を身近な範囲で試してみる時期

 

2. サビアン占星術から深める「小満(双子座1〜15度)」の意味とは?

ここではサビアン占星術における5度ごとの意味から小満を考察してみます。

サビアン占星術では、各星座が30度にわけられており、その5度ごとにテーマがあります。これは二十四節気が約5日ごとにわけられているのに対応しています。

● 双子座の第一グループ = 小満の初侯「かいこおきてくわをはむ」

● 双子座の第二グループ = 小満の次侯「べにばなさかう」

● 双子座の第三グループ = 小満の末侯「むぎのときいたる」

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第一グループ(双子座1度〜5度)

多様な刺激で知性の働きを強化することがテーマ

第一グループは小満の初候(かいこおきてくわをはむ)に対応しています。

このグループでは自らの抽象的な能力(知性)を活発にしてゆきます。

牡牛座の五感にもとづいた能力を脱し、抽象的な能力(知性)を強化し、果てしなく発達させようとするのがこのグループの特徴です。まるで子どものように、興味の赴くままに活発に動き続け、刺激を求め、知性を使えるようにしていく段階です。

小満の初候は「かいこおきてくわをはむ」です。

目を覚ました蚕は、自分の周囲にある新鮮な草をとにかく食べまくります。

蚕はカイコガの子どもです。将来的には立派な絹糸を生み出しますが、いまはまだそのための準備期間です。動き回りながら、周囲にある草を食み、将来のために自らの力を伸ばそうとしています。孵化した(起きた)蚕は、まだ世界を明晰に認識はしていません。手探りで動きながら、世界の刺激を体で浴びながら、力をつけていきます。

小満の初候は、この蚕のように、世界から多様な刺激を受けながら、知性によって世界を捉えようと動き続ける時期です。

面白そうなことを求めて出かけたり、あちらからやってくるメッセージやサインに熱中したり、自然界の法則を理解・解釈・応用したり、言葉の力を発達させ、刺激的な交流を求めたり、、、という時期です。

ポジティブなせわしなさ(笑)

 

第二グループ(双子座6度〜10度)

知的能力によってインパクトを与えようとすることがテーマ

第二グループは小満の次候(べにばなさかう)に対応しています。

前のグループにおいては、どちらかというと無機的な知性の発達が重要でした。第二グループでは、そこにとどまらずに、外の世界に目を向けて知性を活用し、自分なりの視野や能力を築こうとします。

双子座はそもそも協調性や迎合とは無縁の星座です。他者と何かを共有することではなく、個人の可能性をどこまで広げることができるかということが重要だからです。

第一グループでは、知性の発達という純粋な目的がテーマでしたが、第二グループでは、この知性を活用することを通して世界観・心理・情動・才能・つながりが拡大されていくことが重要になってきます。自らの知性をもちいて、どのようなインパクトを与えることができるのかということを様々に試みながら能力を高めていきます。

小満の次候は「べにばなさかう」です。

知性を鋭角化し、知性に偏りながら、競争やぶつかり合いも厭わずに成長しようとする第二グループの勢いが、紅花の赤色に象徴されているようです。

また、尖らせた知性によって多様な方向に能力を拡大していこうとする側面が、一面に咲き乱れるサツキツツジに重なります。

そして、サツキツツジが見る人々に強い印象を残すように、この第二グループでは、知性を活用してインパクトを与えることを意図して行動します。

紅花が栄えるように、あらゆる方向に自身を咲かせ、インパクトを与えようとすることがこのサビアングループの意味になります。とはいえ、まだ外部の世界をそこまで意識しているわけではなく、自らの世界の内で行動しているといって良いと思います。

 

第三グループ(双子座11度〜15度)

能力の拡大を求めて未知の分野に飛び込むことがテーマ

第三グループは小満の末候(むぎのときいたる)に対応しています。

第一グループで知性を発達させ、第二グループで知性の活用方法を試し、第三グループでは他者や社会に目を向け、自身の能力の拡大を求めて、未知の領域へと飛び込みます。

第三グループでは、積極性やチャレンジ精神が発達します。個人の能力を押し出すスタンスがあるので、孤立も避けられません。しかし、情報の処理能力も高まり、それを適切に交換したり、共有しようという意識も働きますので、コミュニケーション能力も高まります。

小満の末候は「むぎのときいたる」です。

第三グループでは、まるで自分自身の時が来たかのように個人を高らかに主張しながら、未体験の領域や未知の分野に飛び込みます。

個人主義的な傾向もありますが、他者と意思や感情を伝えあうと試みる傾向もあります。これらを通して、情報交換や意思疎通のスキルが向上します。

黄金色に輝く麦の姿は、自身がこれまで成長してきたことを誇らしく示す姿に重なります。これから麦を待ち受ける運命は、麦自身には定かではありませんが、たわわに実った自分自身に自信をもって未来に飛び込んでいくことを象徴しているようです。

 

初候 好奇心や興味関心を刺激として知性を発達させることに集中します

次候 知性をインパクトのある方法で活用しようと試みます

末候 培った知性をもって未体験の世界に自信をもって飛び込みます

 

3. 十二支・陰陽五行・八卦から深める「小満」の意味とは?

小満に対応する十二支、陰陽五行、八卦はこちらです。

● 十二支・・・「巳」

● 陰陽五行・・「火(か)」

● 八卦・・・・「巽(そん)」

 

十二支の巳とは?

巳(蛇)は、草木の成長が極限まで極まった様子を意味しています。

巳とは「うねる蛇」や「生まれたての嬰児」の様子を象徴した漢字といわれています。

蛇は、古来、知に秀でていて賢く、知恵や聡明さの象徴とも言われました。また、蛇はライオンや虎のような熱ではなく、どこか冷徹や冷酷といった冷たさを感じさせます。無感情で狡猾ともいえる知性をもっているようです。

知性を発達させることがメインテーマの小満にぴったりの象意です。

また、巳が生まれたての嬰児を象徴するというのも「かいこおきてくわをはむ」とシンクロするようです。

生まれたての嬰児にとっては眼に映るすべてが新鮮で関心を惹起する対象です。

また、論理的知性を発達させることは、別の側面からみると感情から離れることでもあります。感情という個人的な要素に左右されずに脳内ネットワークを複雑化することが小満のテーマです。

これはまさに巳の象意に対応しています。

 

陰陽五行の火とは?

「火」は光と熱を発する炎のエネルギーを象徴しています。

夏は五行では「火(か)」に関係しています。燃え上がろうとする「火」が夏に対応していることはイメージしやすいと思います。

「火」は、燃え上がる情熱、キラキラとした輝きと関連しますが、ネガティブな側面として怒り・独善性などとも関係しています。

夏は、自分自身の個性を輝かせ、意思に従って自分自身を表現するときです。春に描いた理想や夢を現実にもたらすために精力的に活動していく時期でもあります。

この時期に旺盛に働いてくれるのが「心臓」と「小腸」です。心臓は全身に血液(熱)を送り込むポンプの役目ですから、まさに「火」です。小腸は栄養素を吸収する臓器です。

 

八卦の巽とは?

巽は上から陽・陽・陰の卦です。外的には陽気があふれているように見えながらも、内に陰気を抱えた様子をあらわしています。

まさに夏の初めのイメージです。

巽という漢字は人がひざまずいている様子を象意しています。そこから柔順・従順という意味がこの漢字にはこめられています。

外は陽、内は陰というのは、夏がはじまりましたが、まだ、その陽気が外内両面に浸透しているわけではない様子をあらわします。これは、外の世界に関心を向けて行動しはじめているものの、その目的は自らの知性の発達に置かれているという(双子座前半の)象意とシンクロします。

 

結論「小満」の時期を成長に活かすためのポイント

以上の考察をふまえて3つのポイントにまとめました。

1 好奇心のままに様々な情報を集める

2 色々な対象に対する自分なりの考えを表現する

3 未体験・未知のことにチャレンジする

それでは、それぞれのポイントについて解説していきます。

ポイント1 好奇心のままに様々な情報を集める

小満の時期は、好奇心・興味・関心のおもむくままに色々な情報に積極的に触れてみましょう。

じっとしている時期ではありません。いまは、まるで子どものような気持ちで、ちょっとでも興味や好奇心が刺激されるものに、どんどん触れるときです。

新しい情報や新しい言葉に触れると、脳内の新しい回路が開かれます。新しいネットワークが広がっていきます。

このような外界からの刺激を通して、脳の神経ネットワークが成長していきます。新しい情報や言葉を吸収することで、新しい思考が動き出します。

小満の時期は、好奇心に任せてあれもこれも触れてみるときです。

ただし、ポイントは知性の発達にあることを忘れないように注意が必要です。この時期の目的は、多様な情報に触れながら、考える能力を育んでいくことです。深刻にならず、哲学的になる必要もなく、浅く軽やかに思考回路を発達させていきましょう。

ポイント2 色々な対象に対する自分なりの考えを表現する

小満の時期は、自分なりの思考をつくり、主張し、表現するときです。

難しく考える必要はありません。テレビの前で評論家を気取るように、色々なものに対して、いまの自分なりの考えを表現してみてください。

「これって◯◯だよね」

「これは△△だと思う」

「あれとこれが□□な関係だよ」

自分がよく知っている分野ではなく、自分にとっての新しい分野が最適です。新しく仕入れた情報たちをもとにして考えを巡らせてみることです。

さらにその思考を誰か他者との会話のなかで試してみましょう。きっと自分とは違った側面からみた考えが返ってくると思います。

こうした思考とコミュニケーションを通して、考える力を磨いていきましょう。

ポイント3 未体験・未知のことにチャレンジする

小満の時期は、自分がまだ体験したことのないことに挑戦するときです。

好奇心や興味に従って知性を発達させ、論理的思考力やコミュニケーション能力をつくりあげたら、今度はそれを携えて、まだ経験したことのないことに飛び込んでみるときです。

自分の能力が多様な分野でどれだけ通用するのかを試してみることです。

未体験・未知の分野にチャレンジし、そのなかで思考を巡らせたり、コミュニケーションを取ることで、さらに脳内回路が強化されていきます。

ここも難しく考えずに、行ったことのない場所に出かけたり、新しい出会いを楽しんだり、逆に興味のなかった分野を学んでみたり、してみてはいかがでしょうか。

おまけ

う〜ん。なんか、楽しいことしたくなってきた
はい。小満では難しく考えず、ワクワクに従っていきましょう

 

以上、小満についての考察でした。

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