占星学

ホロスコープの分析は仕組み化すべき │ 占星術コンサルテーションの分析手順

あなたはホロスコープを分析する手順を仕組み化していますか?

これは西洋占星術を学んでいる方、そして、占星術コンサルテーションを提供している方に向けた記事です。記事の内容は「チャート分析の手順は仕組み化しておいたほうが良いよね」についてです

少なくとも私は分析手順が仕組み化されていなかったことで大変な思いをしてきました。そして12年間の経験を経て「やっぱ分析手順の仕組化は大事だな」という結論にいたりました。

そんなわけで、12年間の占星術コンサルテーションを通して(主に失敗を通して)感じ考えてきたところをまとめてみました。

私の失敗経験をつめこみました。

チャート分析は仕組化すべき

ていうか、仕組み化ってなに?
要は、分析の手順が明確になっているってことです。

守破離という言葉がありますが、どんな道においても最初は「型を守る」ことからはじまります。守るというのは「学ぶ」「真似する」ことです。これが成長の近道です。

型を身につけた上で型を破っていくことを「型破り」といいますが、型がないのに「自分らしくやりたいんだ!」と好き勝手やるのは「型なし」といいます。後者は土台がしっかりしていないのでグダグラのフラフラになる可能性が高いということです。

なるほどね。この型が「手順」てことか。

占星術のチャート分析でもやはり「型」を学ぶことが重要です。

もちろん、占星術を趣味で楽しむ範囲であれば型なんてなくても良いです。でも他者のチャートをリーディングしたり、サービスとして提供するのであれば、自分なりの分析手順をもっておくのが良いと思います。

こうした仕組み化ができているかどうかが趣味とプロを分けるひとつの条件だと思います。

と、偉そうなことを言っていますが、過去の私は失敗だらけでした。

「型なし」コンサルテーションの失敗体験

私が占星術のセッションを本格的に始めたとき、まず108名の方のモニターセッションをするというかたちでスタートしました。

これが最初の頃は本当に大変でした。

分析の「型」がなかったので、コンサルテーションの準備をしても、どこに力点をおくのかも毎回迷う、ブレる。さらに、セッション当日も説明のストーリーが断絶的かつ断片的になってしまう。。。

行き当たりばったりってことだな。

そして最大のデメリットは、これです。

とにかく疲れる

もうね、ほんと、疲れるんです。

分析の手順がないから何から手をつけていいか混乱するし、相手に伝える際にもパーツをストーリーとして組み立てられないから、何をどう伝えたらよいのかをその場で必死に考えながら言葉を模索するし、頭と言葉が効率悪くフル回転している感じです。

とはいえ、回数をこなすことで、少しずつですがぼんやりと型のようなものができあがってきました

型のようなものができたら、ある程度はそのパターンに沿ってコンサルテーションをしました。と、同時に課題も浮上してきます。そこで課題を解決する方法を考えて、少しだけ型を修正して、また数十人のセッションをしてみて、課題が見つかったら修正して、というのを繰り返しました。

おかげでスキルアップにはつながりましたが、トライ&エラーの修正なので効率は良くないですね。

 

仕組み化すべき理由

仕組み化にはこんなメリットがあります。
  • チャート分析にかける時間を最短化できる
  • チャート分析のブレを小さくできる
  • チャート分析のスキルを効率よくアップできる
  • 提供するサービスの品質を保つことができる

分析手順があると、新しいクライアントさんのチャートを前にしたときに「どこを見よう」と考える必要がありません。そして、同じ分析手順を繰り返すことで分析のスピードがあがっていきます。また、他のチャートとの比較分析もしやすくなるので、分析が深まります。

なるほどね。

きほんとなる分析手順があることで、別の分析方法と比較したり、新しい方法を試したりして、分析スキルを向上させることができます。同じ手順で分析を繰り返すことで、自分自身の分析スキルの成長を実感することができます。

そして、それがひいては提供するサービスの質を担保することにつながります。

あと、上のポイントには入れていませんが、分析の手順がないと自分が気になった箇所を細かく分析しすぎたり、散漫な分析になってしまう可能性があります。

いいこと尽くしだけど、デメリットはないのか?
そうだね。しいてあげるとすれば、分析手順にこだわってしまう可能性があるということかな。

分析手順の仕組み化は大切ですが、その手順にこだわってしまうと、変化と成長を阻害します。

また、目の前のホロスコープやクライアントさんを深く観察して理解するという視点が欠けてしまうことがあるでしょう。そうなると本末転倒です。

 

分析手順を仕組み化する方法

さて、それでは自分なりの分析手順をつくっていきましょう。

最初にお断りしておきますが、ここでの分析手順とは、ネータルチャートを土台とした分析を前提としています。(マンデンやホラリーは対象としていません)

仕組み化の手順はこんな感じです。
  1. 自分が大切にしたい軸を明確にする
  2. 先人の手法を真似て、手順をつくる
  3. 実践! 実践! 実践!
  4. 手順を改善する
  5. 未知の手法などを学ぶ
よし、詳しく解説しろ!

 

① 自分が大切にしたい軸を明確にする

意外と盲点になりやすいのですが、超重要なポイントです。

これはあなた自身が「どのようなスタンスでコンサルテーションを実施しているのか」という自己覚知です。

例えば、お金に関する相談をメインテーマとしているかもしれませんし、個人の成長という視点を重視しているかもしれませんし、仕事やキャリアについての相談に強みをもっているかもしれませんし、スピリチュアリティ(霊性)の視点から解釈するスタンスかもしれません。

そして、コンサルテーションのスタイルとしても、星から見えるたくさんのヒントを伝えていくことでクライアントさん自身の気づきを促していくスタイルかもしれませんし、コンサルティングのように緻密な分析を積み上げて相手の課題解決を援助するスタイルかもしれませんし、カウンセリングやコーチングのように寄り添い勇気づけながら一緒に方針を導き出していくスタイルかもしれません。

つまりは、コンサルテーションを通してどのような価値をクライアントさんに届けようとしているか、ということです。この軸を自分なりに理解しておくことが最初のステップです。

活動の初期では「セッションの軸を明確にするためにセッションする」という軸もありです。
は? 自分勝手じゃね?

ただ、実際にセッションの回数をこなさないと自分がどのようなコンサルテーションを提供する価値をもっているのかが見えてこないのも事実です。回数をこなすことでクライアントさんの傾向性が見えてきます、そして、そこから自分が求められている理由やクライアントさんに共通するニーズが見えてくるものです。

とはいえ、その発見のためにお金をもらってセッションするのに抵抗がある方は、無料モニターなどで大量に実践してみるのが良いかもしれません。

この手順①は、まだセッションの経験をこなしていない方は、ひとまず飛ばすのもありだと思います。手順②〜④を実践してみて、経験を積んでから考えるのが良いかもしれません。

 

② 先人の手法を真似て、手順をつくる

さて、自分なりの軸が少し明確になったら、さっそく分析手順を作っていきましょう。

ポイントはズバリこれです。

パクること!
!!!!!

学生のうちはカンニングをしたら怒られますが、社会人になったらカンニングしない人のほうが低評価となります。

カンニングすること、パクること、真似ることは学習の基本です。うまくいっている方法、成功したノウハウ、先人の知見や見識、こうしたものをインプットして自分なりに咀嚼することが成長と成功への近道です

ホロスコープの分析手順についても同じことがいえます。まずは誰かのやり方を真似て作ってみて、自分なりに修正していくことです。

では、誰のどんな方法を真似すれば良いかについてですが、結論は「誰のどんな方法でも良い」です。まずは「型がない」ことが問題なので、良い型かどうかなどは考えず、ひとまず型を作ってみることです。それさえできたら後は自分に合うようにドンドン修正していけばいいからです。

  • 書籍にのっていたホロスコープの分析方法
  • 受講した講座やセミナーで紹介されていた方法
  • 占星術をしている他者が実践していた方法
パクりたい放題です。
いや、その言い方。。。

例えとして、いくつかの事例をピックアップしてみます。

(1)「完全マスター 西洋占星術」 松村潔著

この書籍では、ホロスコープを読む練習として次のような手順を記しています。

1、二区分・三区分・四元素の比率で、生き方の雰囲気を読む

2、ASCで生まれつきのタイプ、MCで社会的な人格を読む

3、太陽と月の対比から、個人の本質面を推察する

4、太陽・月以外の天体配置で強調された部分を読む

5、天体をグループごとに読む(月〜太陽、火星〜土星、トランスサタニアン)

6、補足的な感受点を考慮に入れる

 

(2)ノエル・ティル流の分析と統合の手法

アメリカにおける心理占星学の大家である、ノエル・ティルの提示している分析手法を簡潔にまとめてみたいと思います。

1、東西南北の半球の強調を読む

2、太陽と月のエネルギーのブレンドを読む

3、IC・MC軸と4ハウス・10ハウスから両親に関することを読む

4、土星から父親問題をノード軸から母親問題を読む

5、ハウスの緊張のネットワークを読む

6、アスペクトを読む

7、その他のポイントを読む

8、上記のすべてを互いにリンクさせ統合して、クライアントの肖像画を描く

 

(3)「心理占星学入門」 岡本翔子著

こちらの書籍で紹介されているバースチャートの分析手順を簡潔にまとめてみます。

1、二区分・三区分・四区分の配列を見る

2、心理タイプを調べる

3、太陽と月、ASCとMCを読む

4、その他の惑星×サインを読みながら、アスペクトを読む

こんな感じに誰かの手法を調べて、真似して自分なりの手順を作ってみましょう。
難しそうだな。。。
大丈夫。

どうせ修正するから納得感70%ぐらいの手順が作れたら十分です。

それでも大変なら丸パクリしましょう。

 

③ 実践! 実践! 実践!

さぁ、さっそくパクった。。。もとい、作った分析手順で実践してみましょう!

まずは手元にあるホロスコープ情報をその分析手順で分析してみるというのもありですが、やはり、クライアントさんとのコンサルテーションの中で実践するのが成長の近道です。

客がいない場合はどうするんだ?
それは今回のテーマと別になるので、今度、集客の方法などについてまとめた記事を書きたいと思います。

とにかく、実践あるのみです。

 

④ 手順を改善する

数回のコンサルテーションで実践するだけでも、改善したい点が見つかると思います。

「この手順だとここが分析しづらいな。。。」

「準備はスムーズだけど、コンサルテーションに役立たないところがあるな。。。」

「手順の順番を変えたいな。。。」

気になる改善点はどんどん修正していきましょう。

 

⑤ 未知の手法などを学ぶ

ここまででもそれなりの分析手順が整っていくと思います。

自分なりの分析手順が整ったら、今度はタイミングをみて新しい手法などをインプットしてみましょう。占星術に関する講座を受講したり、関係書籍を読んだり、他の実践家の方と意見交換や情報交換をしたり、等々。方法は色々あります。

新たなインプットによって、分析手順がさらに飛躍するかもしれません。

というか、新しいインプットがなければ、アウトプットは劣化していきます。進化させるには上質なインプットを心がけましょう。

 

仕組み化の実例を公開します

参考までに私がデフォルトで使っている分析手順を公開いたします。

前提条件

ホロスコープ作成に使用しているのはiPhone版の「Astro Gold」です。ホロスコープの作成や分析にPCは一切使用していません。

コンサルテーションの時間は約60分間をイメージしています。

分析手順は、クライアントさんに応じて力を入れる項目があったり、ほとんど触れない項目があったり、と状況にあわせて緩急つけています。

また、コンサルテーションの予約を受け付けた時点で相談内容があれば教えていただくので、分析する際にはクライアントさんが希望するテーマに沿って読み解いてみます。

分析する中で相談内容の背後にある要因・関係性・構造などが見えてくると思います。

それによって、より大きな文脈の中で相談内容について分析することができるようになります。

 

私が普段使っている分析手順

私が普段使っている分析手順をご紹介します。
はやく教えろ!

《フェーズ1》

1、半球の偏りを確認する

2、太陽/月のサイン/ハウスを読む

3、太陽/月のアスペクトの流れを読む

4、ASC/MCのサイン/ハウスから個人と社会の活動の流れを読む

5、強調されている配置や特筆すべき箇所があれば、そこに始まる流れを読む

6、各惑星のサイン/ハウスを読む

7、全惑星のハーモニーを読み、ストーリーを描き出す

《フェーズ2》

8、惑星/ASC/MCのサビアンシンボルを確認し、ストーリーに統合する

《フェーズ3》

9、人生初期から2年後までの土星のトランジットを確認する

※ 各ハウスの滞在時期、ネータル惑星とのアスペクト、等

10、セカンダリープログレッションの月を確認する

※ ASC軸/MC軸と合になった(なる)時期、ここ数年の滞在ハウス、等

11、人生初期から2年後までのソーラーアークを確認する

※ 主要なコンタクト、影響分野、予測される出来事の傾向性、等

こんな感じです。

《フェーズ1》は、ネータルチャートの通常分析の段階です

《フェーズ2》は、サビアンを加味してネータルチャートを深読みの段階です。

《フェーズ3》は、進行図を利用して人生の流れを分析する段階です。

 

分析手順は現実に応じて変化させる

私は先の分析手順でホロスコープを解読しますが、もちろん、クライアントさんや状況によって変化させています。

例えば、はじめてのクライアントさんでネータルチャートに関心がある方の場合はトランジットについての分析や伝達は最小限にするかもしれません。《フェーズ1》と《フェーズ2》重視ですね。

逆に、たとえ初見のクライアントさんであっても逼迫した課題があって相談にこられている場合はネータルよりもトランジット重視で解読する必要があるかもしれません。つまり《フェーズ3》を最優先するということですね。

ふむふむ。。。

また、裏技として、私自身のホロスコープとの関係を読むことがあります。(というか、自然と気づくことが多いのですが)

要は、その方が縁あって私のところに相談に来ているということは、やはり何らかの縁があるということであり、そこにどのような縁があるのかということがホロスコープに表現されているということです。

私とのセッションで、相手のどの星が刺激されたり、どのような影響を与え合うだろうかというヒントがホロスコープに示されている、ということです。

縁を読むという感じですね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ホロスコープの分析手順を仕組み化する必要性を感じていただけましたでしょうか。

また、すでにある分析手順をより先鋭化しようと思っていただけましたでしょうか。

この記事が少しでもお役に立てたのなら幸いです。