目次
《ギリシャ哲学》ソクラテス以前
タレス(B.C.634頃〜546頃)
「哲学の創始者」と位置づけられてるのが、タレスです。
万物の根源は水である。
哲学のはじまり、それはいっさいの存在者が何によって存在し、何から生まれ、何へと消滅していくのか、その原理(アルケー)を問うことから始まりました。
タレスはその原理を水であるとしました。つまり「万物の原理は水である」ということです。存在に対する問いを立てたということ、それがタレスの最大の功績であったといえるでしょう。これによって、存在の第一の原理や原因を探究する学問としての哲学がスタートしました。
ピタゴラス(B.C.580頃〜500頃)
ピタゴラスは数と音楽に関する様々な発見をしました。
万物の根源は数である
ピタゴラスはギリシアのサモス島に生まれました。その後、エジプトなどを遍歴して、当時の学問を身につけ、南イタリアへと移住しました。そこで彼はピタゴラス教団を立ち上げます。
この教団では数と音楽の研究が集中的になされました。有名なピタゴラスの定理や音階についての発見があります。また、輪廻の思想を保持しており、これは後の哲学者たちにも大きな影響を与えました。
ヘラクレイトス(B.C.540頃〜480頃)
ヘラクレイトスは、変化する世界のなかに変化しない存在を見つめた哲学者です。
万物は流転する
厭世的であり、難解な言葉を吐き、世間と一線を画していたと言われています。
哲学としては「変化する存在者」と「それらの存在者を存在たらしめている存在そのもの(ロゴス)」について示す言葉を語りました。その両者が関連し合っているとか、ひとつのものの二つの側面であるとか、一方がどちらかの原因であるというようなことは語りませんでした。
彼は、世界の経験自体のなかでロゴスが自らを明らかにしてるという表現をしています。ここに後世の哲学における存在論の萌芽を見ることができます。
パルメニデス(B.C.515頃〜450頃)
パルメニデスは存在論の道をひらいた最初の合理主義者と呼ばれています。
存在するものは存在する。存在しないものは存在しない。
彼は自然哲学者とは一線を画し、感覚が知覚するものではなく、理性によって思考し認識することを重視しました。
そうして導き出された命題が上記です。
彼は「有」が「無」になること、または、「無」が「有」になることを「変化」することと定義し、「存在は決して変化しない」と説きました。
有が無になることはありえませんし、無から有が生じることもありえないからです。
プロタゴラス(B.C.485〜410)
プロタゴラスは相対主義を説いた古代ギリシアのソフィストです。
人間は万物の尺度である
暑いも寒いも、右も左も、すべては相対的であり、絶対的な判断基準は存在しないと語りました。ソフィストとは、この相対主義の考え方にもとづいて弁論術を教えた人々です。
例えば、誰かを傷つけることであったとしても、弁論術をもちいればそれが正しいことだと語ることができます。当時の政治家たちは政敵を議論で打ち負かすために弁論術を学びました。
相対主義は現実観察から導き出された事実ですが、古代ギリシアにおいてはそれを私利私欲のために活用しようという人々が一定数いたということでしょう。このようなソフィストの活動はのちにソクラテスやプラトンによって批判されることとなります。
デモクリトス(B.C.460頃〜370頃)
デモクリトスは原子論を説いた古代ギリシアの哲学者です。
ないものも、ある
師が創始した原子論を引き継ぎ、万物はそれ以上分割できない粒子(原子)から構成されていると主張しました。
空虚な空間のなかを原子が飛びまわり、それが結合したり、分離したりしながら、様々な存在者を構成しているということです。
その意味において、空虚(無いもの)がある、と考えました。
《ギリシア哲学》ソクラテス以後
ソクラテス(B.C.469〜399)
プラトン(B.C.427〜347)
アリストテレス(B.C.384〜322)
《ギリシア哲学》ヘレニズム哲学
エピクロス(B.C.341〜271)
ゼノン(B.C.335〜263)
セネカ(B.C.1頃〜A.D.65)
マルクス・アウレリウス・アントニヌス(121〜180)
プロティノス(205頃〜270)
《中世哲学》
アウグスティヌス(354〜430)
トマス・アクィナス(1225〜1274)
オッカムのウィリアム(1285〜1347)
エラスムス(1466〜1536)
《近代哲学》前半
マキャベリ(1469〜1527)
モンテーニュ(1533〜1592)
トマス・ホッブズ(1588〜1679)
パスカル(1623〜1662)
《近代哲学》大陸合理論
ルネ・デカルト(1596〜1650)
スピノザ(1632〜1677)
ライプニッツ(1646〜1716)
《近代哲学》イギリス経験論
フランシス・ベーコン(1561〜1626)
ジョン・ロック(1632〜1704)
ジョージ・バークリー(1685〜1753)
デイヴィッド・ヒューム(1711〜1776)
《近代哲学》フランス啓蒙思想
ジャン=ジャック・ルソー(1712〜1778)
モンテスキュー(1689〜1755)
《近代哲学》ドイツ観念論
カント(1724〜1804)
フィヒテ(1762〜1814)
シェリング(1775〜1854)
ヘーゲル(1770〜1831)
《近代哲学》後半
ジェレミ・ベンサム(1748〜1832)
ショーペンハウアー(1788〜1860)
ジョン・スチュアート・ミル(1806〜1873)
キルケゴール(1813〜1855)
《現代哲学》前半
カール・マルクス(1818〜1883)
フリードリヒ・ニーチェ(1844〜1900)
バートランド・ラッセル(1872〜1970)
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン(1889〜1951)
ジョン・デューイ(1859〜1952)
カール・ポパー(1902〜1994)
アンリ・ベルクソン(1859〜1941)
エマニュエル・レヴィナス(1906〜1995)
《現代哲学》現象学
エトムント・フッサール(1859〜1938)
マルティン・ハイデガー(1889〜1976)
《現代哲学》構造主義
フェルディナン・ド・ソシュール(1857〜1913)
レヴィ=ストロース(1908〜2009)
ミシェル・フーコー(1926〜1984)
《現代哲学》実存主義
ジャン=ボール・サルトル(1905〜1980)
カール・ヤスパース(1883〜1969)
《現代哲学》ポスト構造主義
ドゥルーズ(1925〜1995)
ジャック・デリダ(1930〜2004)